※稼働品ですが、動作時間は計測していません
■キズ汚れ程度
風防:小(盤面内薄汚れあり)
裏蓋:小
ベゼル:小
ベルト:小
カレンダー:早送り可能
キングセイコー ハイビート 5626-5030 の歴史
■ 登場時期
製造時期は 1970年代前半(1971〜1973年頃) と考えられます。
この頃、セイコーはグランドセイコーとキングセイコーの両ブランドで「ハイビート(36,000振動/時)」の高精度機械式モデルを展開していました。
■ 搭載ムーブメント
5626A 自動巻き(毎時36,000振動)
KSオートマチックと呼ばれ、デイデイト(日付・曜日表示)を備える仕様。
秒針規制(ハック機能)、手巻き併用可能。
当時のセイコー自動巻きとしては高精度かつ高級機に位置付けられました。
■ デザイン的特徴
5626-5030 はケースデザインに特徴があり、やや角張ったラグと直線的なケースラインをもつモダン寄りの意匠。
文字盤はシルバー系が中心で、インデックスや針は直線的かつ立体的な仕上げ。
裏蓋には「キングセイコーの盾メダル」が貼られ、ブランドの格を象徴しました。
■ 系譜の中での位置
5626シリーズはキングセイコーの中核的なモデルであり、
5625 → 日付のみ
5626 → 日付+曜日(デイデイト)
という展開でした。
5626-5030はその中でも比較的ドレス寄りのデザインを持つバリエーションのひとつ。
同時期に「5626-7000」「5626-7110」「5626-7120」など多様なケースデザインが登場しており、セイコーが市場ニーズに合わせて幅広いラインナップを展開していたことが分かります。
■ 歴史的意義
キングセイコーは1970年代前半をピークに、1975年前後で生産が縮小。
その後はグランドセイコーがブランドを統合していきます。
5626-5030は、キングセイコーが高級機械式時計の最盛期に送り出した「実用高級ドレスモデル」 と言える存在です