※正常稼働です
■キズ汚れ程度
風防:綺麗
裏蓋:小
ベゼル:中(龍頭傷有)
ベルト:新品社外品
カレンダー:早送り可能
セイコー グランドクォーツ 4843-5100 の歴史
1. 誕生背景
1969年に世界初のクォーツ腕時計 セイコー アストロン(Cal.35SQ) が登場。
1970年代に入り、セイコーはアストロンの技術を普及させつつ、高精度クォーツのラインを拡充しました。
その中で1975年に誕生したのが 「グランドクォーツ(Grand Quartz)」 シリーズ。
グランドセイコーが機械式で築いた「最高精度」の思想を、クォーツの時代に受け継ぐブランド的存在でした。
2. キャリバー 4843
4843Aは 年差±10秒 を誇る高精度クォーツムーブメント。
水晶振動子はツインクォーツ(デュアルクォーツ)方式ではなくシングル仕様(ツインクォーツは1978年以降の99シリーズで採用)。
高精度で安定性に優れ、グランドクォーツの中心的キャリバーとなりました。
秒針規制(ハック機能)あり。
3. デザインと特徴(4843-5100)
ケース:ステンレススチール、当時流行した直線的・エッジの効いたケースデザイン。
ダイヤル:シンプルなシルバーダイヤルが多く、「SEIKO」「Grand Quartz」 ロゴ入り。
インデックス:バーインデックス、ドルフィン針。
裏蓋:獅子のメダリオンではなく、石目模様+型番刻印が多い。
当時の国産高級クォーツらしく、ブレス一体型デザインや鏡面仕上げが美しい。
4. 系譜と位置づけ
グランドクォーツは、当時の「キングクォーツ(King Quartz)」の上位機種。
機械式の「グランドセイコー」に代わり、1975〜1980年代初頭のセイコー高級ラインの頂点を担いました。
その後1978年には、さらに精度を高めた**ツインクォーツ(キャリバー99系・年差±5秒)**が登場し、グランドクォーツは進化を遂げます。
1980年代には「セイコー・スーペリア」「クレドール」などの高級ラインに吸収され、グランドクォーツという名称は姿を消しました。
5. コレクション価値
4843-5100は、初期グランドクォーツの代表的モデルとしてコレクターに人気。
年差±10秒の精度を誇る実用機でもあり、当時のクォーツ技術の粋を味わえる一本。
状態が良くオリジナルブレス付きの個体はアンティーク市場でも高めに評価されています。
✅ まとめると:
セイコー グランドクォーツ 4843-5100 は、1975年以降の高級クォーツ路線を代表するモデルで、機械式グランドセイコーからクォーツ時代への橋渡しを果たした記念碑的存在です。