昔の顕微鏡
オプティカル・ワークス(OTA)は太田計器製作所の顕微鏡です。
SN.23518(1950年代)
【1940年代の前半から1960年代後半にかけては日本の顕微鏡の黄金時代であったと言えます。明治の時代から数えて大小さまざまな顕微鏡メーカーが誕生しこの時代に花を咲かせました。研究用途や検査用途の本格的な顕微鏡から学生実習用や教育用の簡易な顕微鏡まで数多く登場し、日本顕微鏡工業会だけでも24社の顕微鏡メーカーが登録されていました。】
顕微鏡の詳細
高さ約 32 cm
幅 12.6cm
奥行 18.4cm
重さ 5.75 kg
※この時代の診断用顕微鏡の重さは通常約4.7kgですが、OTAのこの診断用顕微鏡は他よりも約1kg重いのが特徴です。
接眼レンズ(3本)
5倍
10倍
15倍
対物レンズ(3本、専用ケース付き)
10倍
40倍
100倍(油浸)
※ケースはプラスチックではなく真鍮製です。
顕微鏡はクリーニング済の状態です。
駆動系の動作(鏡筒の上下動、絞り開閉、等)に問題はありません。
顕微鏡の機械的鏡筒長は 160 mmです。
100倍の油浸レンズを使用する際には、ドローチューブを160mmの位置まで引き延ばして使用します。(画像4枚目を参照)
試料ステージの下にはアッベコンデンサーがあります。
その下のフィルター受けにブルーフィルターはありませんが、使用に際しては問題ありません。
※ブルーフィルターは白熱灯照明の際に使うフィルターです。(画像11枚目を参照)
【標本観察画像(画像13枚目を参照)】
接眼レンズ 5x、10x、15x、と対物レンズ 100x(油浸)を使用
標本:十二指腸(癌)人 H&E染色+CEA免疫染色
観察倍率:500倍、1000倍、1500倍
【標本観察画像(画像14枚目~16枚目を参照)】
接眼レンズ10xと対物レンズ10x、40x、100x(油浸)を使用。
標本:胎盤(人)H&E染色
観察倍率:100倍、400倍、1000倍
対物レンズはどれも良好な状態です。
【標本観察画像(画像17枚目を参照)】
標本:珪藻
観察倍率:100倍、400倍、1000倍、1000倍の拡大
接眼レンズ10倍にわずかに傷が見られます。(黄色の矢印)
接眼レンズ5倍と15倍は良好な状態です。
顕微鏡と木製ケース(画像20枚目)