風炉の時期の水指に丁度良い平水指です。松江藩の御用窯として名高い楽山焼中興の祖 長岡住右衛門空味の作品です。蔓付きの平水指で、塗蓋は既製品ではなく形状に合わせ誂えられた特注品が付属しております*写真⑮⑯。刷毛目が側面に描かれ、蔓の部分にも一筆ございます。窯印は『楽山無山庵空味』と作品脇に捺されています*写真⑥。無山とは空味の別号であります。共箱は蓋表に『楽山焼釣付』、蓋裏に『長岡住右衛門作』として二種類の印が捺してあります。キズ、お直し共にございません。
共箱。塗蓋(特注品)。
径21.5㎝ 高さ6.4㎝
▢長岡空味(ながおかくうみ)
明治7年(1874)~昭和35年(1960)
9代長岡住右衛門。父空入についで家業を継ぎ、更に萩の宗家に行って修行を積んだが、終始楽山焼の伝統を見つめ、自己の作品に生きる為にひたむきな精進を続けた。大正・昭和にわたる楽山焼を後代に残した業績は大である。大正6年(1917)に催された松平不昧百年祭に公開された茶道名器にふれて、刺激を受け、これを機に茶趣が加わり、名工と賞賛された。86歳歿
【参考文献】
山陰の陶窯 国書刊行会
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