江戸時代後期の浮世絵師、歌川国貞(三代豊国)による木版画の2枚続作品です。
本作は、遊郭の女性(遊女)と町人風の男が、夜の闇に紛れて逃げようとする**「夜逃げの一場面」を描いた芝居絵(役者絵)**とみられます。
女性は白い布を頭に巻き、着物もやや乱れた様子で、身支度のまま急いで逃げ出した様子が伝わります。
一方の男性は市松模様の庶民的な着物を着ており、**侍ではなく町人(一般男性)**と考えられます。
背景には雨または雪が降りしきり、黒い影絵のような人物が追手か通行人か、緊張感ある構図となっています。
歌舞伎や人情芝居でよく描かれる「駆け落ち」や「夜逃げ」の場面として非常に味わい深い作品です。
本作は、歌舞伎の人気演目『双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょう くるわにっき)』の一場面、
「引窓(ひきまど)」の段を描いた役者絵・芝居絵とみられます。
【作品情報】
絵師:歌川国貞(三代豊国)
技法:木版多色刷り
形式:2枚続(構図がつながっています)
内容:芝居絵・役者絵(女郎と町人男の夜逃げ場面)
推定制作年代:幕末(天保〜安政期/1830〜1850年代)
版元:堀江町 海老林(画像に記載)
状態:経年によるシミ、小折れ、縁に若干の傷みあり。全体的に色味良好です。※小さな虫食い穴が一つがあります。詳細は画像をご確認ください。
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