詳細不詳 聖母子像
西洋アンティークのコレクターより入手しました。
18世紀頃のロシアアンティークイコンの原画と八端十字のコレクションを譲り受けた際に、一緒に入手したものです。古い風合いに見えますが作者のサインらしき刻印が背面に施されている点や、聖母に抱かれたキリストが十字を象っている意匠や聖母の足先まで表現されている点などは実際のクリスチャンの聖母子像にはあまり見られないデザインとなっており、近代の作家による作ではないかとも推測します。しかしサインと思われる陰陽のようなS状のマークも、17世紀頃のキリスト教系のロシアアンティークシグネチャーリングにも施されているものがあるので、作家のサインということも一概には判断できません。
残念ながら詳細については不明なままで、当品についての確固たる情報には触れておりませんので、おおくは主観による説明としてご理解下さい。
造りとしましてはずっしりと重みのある金属(おそらくは真鍮)で作られており、大ぶりではないもののしっかりとした存在感を纏っています。母子の表情は簡素ながら慈愛に満ちた静けさをたたえており、陰影のかかり方や眺める角度によって受ける印象の変化を感じさせるような膨らみを持っています。造形として全体にまとまりがあり、掌に納めても壁に架けてもすっと馴染むような存在感となっています。表面に施された衣の波のような皺感が金属的な光沢を抑え、水面に照る陽光のような柔らかな印象を与えています。宗教的な呪術感は抑えられており、野の花をそっと添えるような優しさを感じさせる母子像です。
背面に壁掛けのために穴が開けられています。細い釘などで簡単に引っ掛けられるようになっています。
特筆するイタミや汚れなどは見受けられませんが、あくまでもユーズド品であるという点をご理解ください。商品説明には主観を含んでいますことをご了承の上、画像を参照にしてご納得の上で購入をお願いします。購入後のご要望にはお応えできません。予めご了承ください。
大きさcm 若干の誤差はご了承下さい。
縦16.2
横4
厚み1.9
#古道具坂田