池田泰助氏による、ミミズクをかたちどった小ぶりな籠花入です。
素朴で愛らしい姿ながら、端正な竹編みの技も感じられる一品。これからの季節には野の花を生け、自然の風情とともにお楽しみいただけます。
ミミズクは古来より「知恵」「福を招く」象徴とされ、また夜の守り神としても親しまれてきました。茶花を飾る籠花入にふさわしい吉祥の意匠といえます。
⸻
作者略歴
池田泰助(いけだ たいすけ)
1981年(昭和56年)、東京都生まれ。
武蔵野美術大学造形学部日本画学科卒業後、父である三代・瓢阿に師事。現在「竹樂会」講師を務める。茶道の研鑽に励む一方、異分野の若手作家との共同制作にも積極的に取り組む。月刊『淡交』や『新版茶花大事典』(淡交社)などで茶道具のイラストも担当。
⸻
池田瓢阿家について
池田瓢阿家は、初代・瓢阿が近代の大茶人・益田鈍翁(1848~1938)の依頼により、小堀遠州所持の「瓢籠」を巧みに写したことに始まります。その功績により鈍翁から「瓢阿」の号を賜わり、その後二代も薫陶を受けて発展。今日に至るまで、多くの茶の湯愛好家に親しまれています。
寸法 幅9 奥行7.5 高さ12