※稼働品ですが、動作時間は計測していません
■キズ汚れ程度
風防：中
裏蓋：小
ベゼル：小
ベルト：新品社外品
カレンダー：日早送り不可・曜日早送り可能

セイコー ロードマチック スペシャル 5206-5060 の歴史
登場背景
発売時期：1970年代初頭（1970〜72年頃）
製造元：諏訪精工舎（Suwa Seikosha）
「ロードマチック（LM）」は1968年に誕生した自動巻シリーズで、セイコーの中〜高級実用機を担ったライン。

その上位機として登場したのが 「ロードマチック・スペシャル（LM Special）」。

LM Specialは、グランドセイコーやキングセイコーに比べると価格は抑えめですが、ハイビート仕様と高精度調整が施され、当時の実用時計の最高峰クラスでした。

種類：自動巻・ハイビート
振動数：28,800振動／時（8振動／秒）
石数：25石（または30石バリエーションあり）
機能：デイデイト表示（クイックチェンジ機能あり）
秒針停止機能（ハック）
自動巻＋手巻き両対応

52系は諏訪精工舎の名機で、同時期の「52グランドセイコー」や「キングセイコー VANAC スペシャル」にも採用されました。

デザイン（5206-5060 の特徴）
ケース：角ばったスクエア寄りのトノー型ケース
風防：ミネラルガラス（カット入りのバリエーションもあり）
文字盤：シルバーやグレー系が多く、放射状サンバースト仕上げ
インデックス：立体的なバーインデックス、夜光なしのシャープデザイン
裏蓋：メダリオンなし、ステンレススチール製スクリューバック

全体的に落ち着いた実用的デザインで、派手さよりも高精度をアピールしたモデル

位置づけ
**通常のロードマチック（5606系）**よりも精度が高く、耐久性のある52系キャリバーを搭載。

「LM Special」は、
下位：LM（5606系）
中位：LM Special（5206/5216系）
上位：KS・GS
という当時のヒエラルキーの真ん中に位置する実用高級機。

価格的にもグランドやキングより手頃で、精度と実用性を求めるユーザーに支持されました。

歴史的意義
5206-5060は、ロードマチック・スペシャルを代表するモデルの一つ。

52系ムーブメントは調整精度が高く、メンテナンスが行き届けば今でも日常使用可能。

機械式からクォーツへの転換期（1970年代前半）に登場したため、現在では「国産機械式時計の完成度が最も高かった時期の実用機」として評価されています。

まとめると
セイコー ロードマチック スペシャル 5206-5060は、1970年代初頭に登場した52系ハイビート自動巻搭載のデイデイトモデル。ロードマチックの中でも高精度調整を受けた上位機で、キングセイコーやグランドセイコーに匹敵する実力を持ちながら、実用志向で人気を博した一本といえます