■画 題■ 「茶掛 歳月不待人◆大徳寺派 芳徳禅寺 前大徳 柳生紹尚」
■寸 法■ (約)幅 35.8cm× 丈 175cm・軸先寸
■略 歴■ 柳生紹尚(やぎゅう じょうしょう)
奈良 柳生芳徳禅寺 住職。
臨済宗 大徳寺派 高僧。
昭和37年 花園大学卒業。同年、大徳寺専門道場にて掛塔(かとう)。
小田雪窓老師(大徳寺 第489世)に師事する。
昭和40年 柳生芳徳禅寺に帰り、昭和47年住職となる。
大徳寺 塔頭三玄院 先代住職 藤井誡堂老師より「顕道」「紹尚」を拝命。
先代住職 橋本定芳師のあとを受け児童福祉施設「成美学寮」や正木坂剣禅道場にて活躍中。
本紙・表装ともに使用感のない美品でございます。
こちらの茶掛 歳月不待人(歳月人を待たず) は、臨済宗
大徳寺派 柳生芳徳禅寺 住職 柳生紹尚老師の真筆の書でございます。
関防印は心如水(心 水の如し)でございます。
軸先:木製 黒塗。 紙本:墨書。 箱書、花押があります。
付属品:共箱、タトウ箱付です。
~歳月不待人(歳月人を待たず)とは~
年月は瞬く間に過ぎ去って行き、人を待ってはくれない。
という意味で、漢の詩人の陶淵明(とうえんめい)という人の「雑詩」という詩の最後の一節です。
及時當勉勵 歳月不待人とあり、及時當勉勵の意味は時に及んで当に勉励するべし。
そのまま読めば、時を逃さず一瞬を大切にして勉学に励むべしということになります。
ただ、詩全体からの流れから読み取ると勉励というのは、勉学ではなく、
お酒を飲んで大いに楽しむことで、本来の意味は
ぼやぼやしていると楽しい時を逃し、充実した時間を味わうことなく年老いて死んでしまうかもしれない。だからその時々に真剣に向かい合いなさい。
ということになります。
時間は過ぎてしまうから、その時間の一瞬一瞬を大事にせよということになります。
急ぐわけでもなく、無駄に過ごすわけでもなく、ただその時間を大事に真剣に過ごす。
今日只今を大切に生きる、禅の要諦であり極意です。